日産のSUVには、現在コンパクトSUVであるキックスとミッドサイズSUVのエクストレイルの2車種がラインナップされています。
各車種のスペックと特徴を紹介し、様々な項目から各車種を比較します。
また、今後のモデルチェンジ情報や、新型車の情報も紹介します。
各車種の紹介
キックス(KICKS)について
キックス(KICKS)は、2020年6月に発売されたハイブリッド専用のコンパクトSUVです。
元々2016年に海外で発売をされ、日本ではデザイン変更がなされ、e-powerやProPilotなどの先進技術を装備し発売されました。
サイズは全長4290-4330mm×全幅1760mm×全高1610mmの3ナンバーサイズとなります。
キックスは以下のような特徴があります。
・SUVの中でも比較的小さめなサイズ感による取り回しの良さ
・コンパクトなサイズ感の中で広めの空間と荷室
・e-powerによる燃費の良さと力強い走り
・先進安全装備としてProPilotを装備(ナビゲーション連動機能やハンズオフ運転などは非搭載)
エクストレイル(X-TRAIL)について
エクストレイル(X-TRAIL)は、2013年に発売され、2016年にマイナーチェンジがされたミッドサイズSUVです。
サイズは全長4690-4710mm×全幅1820mm×全高1730-1740mmの3ナンバーサイズとなります。
国内でも貴重な3列シートSUVであり、3列目を倒すことで幅広い荷室を作ることが出来るアウトドアでも都市でも似合うSUVとなっています。
パワートレインもガソリンとハイブリッドが用意されており、幅広い価格帯となっています。
エクストレイルは以下のような特徴があります。
・3列シートSUVの中でも比較的小さめなサイズ感による取り回しの良さ
・3列目を倒した際の広めの空間と荷室
・4WDの設定による高い悪路走破性
・先進安全装備としてProPilotを装備(ナビゲーション連動機能やハンズオフ運転などは非搭載)
各車種の比較
使い勝手
それぞれの車種の使い勝手について比較します。
取り回しの良さ:キックス
運転のしやすさや、細い道での運転、駐車のしやすさなどはサイズ感の小さいキックスの圧勝です。
全長が約400mm、全幅が約60mm異なるためです。
全幅の60mmの数字上では大差がないように感じられるかもしれませんが、
ノートとキックスの全幅の差が約60mmのため、同程度の違いがあります。
運転に不安がある方は、キックスにしたほうが安心だと思います。
車種 | 全長(mm) | 全幅(mm) | 全高(mm) | 重量(kg) | 定員(人) |
キックス | 4290-4330 | 1760 | 1610 | 1350 | 5 |
エクストレイル | 4690-4710 | 1820 | 1730-1740 | 1510-1680 | 5-7 |
荷室容量:エクストレイル(5人乗り)
荷室容量はエクストレイル(5人乗り)が最も大きいです。
また、7人乗りでも3列目のシートを倒すことで容量が拡大できます。
全長や全幅のサイズが元々違うため、荷物をたくさん積みたい方はエクストレイル一択となります。
ただし、キックスの荷室もコンパクトカーよりは大きく、十分なサイズが確保出来ているため、
実際に車両を確認してみることが重要です。
乗車可能人数:エクストレイル(ガソリン車のみ)
キックスとエクストレイルHEV(ハイブリッド)は5人乗りとなっています。
エクストレイルのガソリン仕様では、5人乗りと7人乗りが選択できます。
7人乗りを求めている場合はエクストレイルHEV、後席の広さを求める場合はエクストレイル、
乗車人数や後席の広さを考慮しない場合は、どの車種を選んでも問題ありません。
走行性能
走行性能は、発進時、中間加速、高速安定性、コーナリング、悪路走破性で比較します。
発進加速:キックス
発進加速では、モーターの力による瞬発的な加速の方が優れています。
さらにコンパクトSUVのためキックスはエクストレイルと比較しかなり軽いことから、より発進時は有利となります。
中間加速:エクストレイル
中間加速では、エクストレイルの方が有利です。
重量はキックスより重いですが、エンジンパワーやハイブリッドではモーターのアシストがあり、十分な加速が得られます。
高速安定性:エクストレイル
高速での安定性は重量や全幅、馬力など複合的に考えられますが、車格や重量が圧倒的に上なためエクストレイルの方が優れています。
コーナリング:キックス
コーナリングは、軽量かつサイズ感が小さく、さらに最新の制御技術やボディ剛性アップを行っているキックスが有利です。
悪路走破性:エクストレイル
悪路走破性では、4WDの設定があるエクストレイルの方が優れています。
キックスでは2WDの設定しかされていないため、悪路走破には厳しいといえます。
安全装備
燃費
燃費ではキックスが圧倒的に有利となっています。
これは、キックスがハイブリッド専用車であり、車格が小さいため重量が軽いためです。
エクストレイルにもハイブリッドが設定されてはいますが、一世代前のシステムであり、燃費の面ではあまり寄与出来てはいません。
車種 | パワートレイン | WLTC燃費(km/L) |
キックス | 1.2L e-power | 21.6 |
エクストレイル | 2.0L NA | 12.8-13.2 |
2.0L ハイブリッド | 13.8-15.0 |
価格
価格では、下のグレードではエクストレイルの方が安価となっています。
車格としてはエクストレイルの方が大きいですが、標準装備の充実やe-powerのハイブリッドシステムのみの設定によりキックスは高価になっています。
ただし、エクストレイルのハイブリッドや、オーテックなどは装備も充実する分かなり高価になってしまうため、コスパは下がってしまう印象です。
車種 | パワートレイン | 価格(円) |
キックス | 1.2L e-power | 2,759,900-3,114,100 |
エクストレイル | 2.0L NA | 2,482,700-3,775,200 |
2.0L ハイブリッド | 3,414,400-4,125,000 |
次期型と新型車の予想
キックスについて
キックスは、現在マイナーチェンジ及びフルモデルチェンジの情報は確認されていません。
日本では2020年にデビューしていますが、海外では2016年にデビューしています。
そのため、3,4年後にはビッグマイナーチェンジまたはフルモデルチェンジが来ると推測されます。
その際には次世代のe-powerやProPilot 2.0の搭載が期待されます。
エクストレイルについて
エクストレイルは、現在では2022年春頃にフルモデルチェンジが予定されています。
また、海外では既にフルモデルチェンジ後のエクストレイルが販売されており、内外装は同様となると考えられます。
パワートレインについては、北米では2.5Lのみですが、日本ではガソリンとハイブリッドのラインナップが予想されます。
また、ハイブリッドのみとなる可能性もあり、その場合は海外ですでに販売されているキャッシュカイに搭載されている1.5Lターボのe-powerが搭載されることが予想されます。
また、先進安全装備としてProPilotが装備されます。ただし、ProPilot 2.0が装備されるかどうかは不明です。
個人的なおすすめ車種
キックスとエクストレイルの購入を検討する際は、次期型のエクストレイルを待つべきだと考えています。
その最大の理由は、直近のフルモデルチェンジによる大幅な価値向上が期待されるためです。
内外装の質感の大幅な向上、最新の日産のスタイルを取り入れた外観、最新のパワートレイン及び
先進安全装備など、次世代の日産車を体感できると思います。
ぜひ購入の参考にしていただきたいと思います。